2008-01-01から1年間の記事一覧

6歳下の妹がいるはずのない9歳下の弟を殺してバラバラにする夢を見た

冬、うっすら雪の積もった富山。祖母の家の日本庭園の水が流れる飛び石に、大きめのみかんが2列に並んで7つ。ふしぎに思って剥いてみると、小さくなった弟の手と足がぎゅうぎゅうに丸まって出てきた。 私には最愛の6つ下の妹が一人と、9つ下の弟が一人いる。…

gumocchu☆

ついに自殺用路線なるものが出来た。待ち望んだ私達は制度化に沸き立った。毎日通勤で見る地下鉄の、路線の最後の最後におよそ3kmの短いみじかい新路線。一日に一度、電車がそこまで入ってまた出てくる。あたらしい働くくるま。死体は消える。どうして消えて…

Downy

家事の中で一番好きなのは洗濯なので、どんなに仕事が忙しく部屋が散らかり外食ばかりでも洗濯だけは定期的にこなしてきた。 自分で生活費を稼ぐようになってからは好きな洗剤で洗えるので益々洗濯への愛は深まり、色々な柔軟剤を試し、重曹を取り入れ、充実…

魂誘拐事件

母親が死んだ。 母親が死んだとき私は友達と八王子の白木屋で飲んでいて、それは後々発覚するのだけど実は現在絶賛営業成績右下がり中の親父の店で親父はそれと母親が死んだことで毎日実家の自分の部屋から出てこなくなっていた。 母親が死んだことで久しぶ…

4年くらい前に味わった、あの喉に常にあめ玉が詰まっているような感じがまたする。 ストレスが原因らしいけど、これが起こるときはそんなに自覚しているときじゃないんだけどな。修学旅行にまた行って、夜みんなノーブラになったところを後ろから揉みしだき…

少し前深夜テレビで見たことは嘘だと思い目の前の箱で検索してみた結果、 アリクイはアリを食べなくても生きていける、ペレットをどろどろにしたものを餌にしても生きていけるということが判明したので、 アリクイを飼いたいなあと思いました。

いやなこともあるしいいこともあります。 いやなひともいるしいいひともいます。 いいひとがいやなことをすることもあるし いやなひとがいいことをしてくれることもあります。

負ける 負けてしまう

ポーズ

もう何年も開けていない行李を開けたら昔私が人に贈ったメモや手紙がたんまり入った袋が出てきた。 日々のメモや手紙はそのままで、一通の特殊な手紙は破られた状態で。 驚いた。贈った当の本人でさえすっかり忘れていたので、きっと贈られたほうも忘れてい…

長い

今住んでいるマンションに越してきたのは9月で、一度目の春に川を渡ってすぐのお宅を覆っていた蔓草から一斉に黄色いきれいな花が咲いた。その頃は夜勤だったので家に帰ってくるのはちょうど6時や7時で、朝日に照らされる黄色い花がとても綺麗だった。 撮ろ…

動物の真っ黒の眼は、少しだけ怖い。 何が入っているのかよくわからないし、特に小動物はぽろっと落ちそうな感じがとても怖い。 真っ黒のその先になにがあるのか、針で突いてみたくなる。でも考えただけでおぞましくて、そういうことを考える自分もそういう…

ライモ・ザ・インターナショアン

R2-D2のてっぺんのドームはスケルトンで、中にはシャム双生児の胎児が脳を露出させたまま薬品に浮かんでいた。 R2-D2は悲しい声で、僕と彼らが生き続けるにはこの方法しかないと、僕は質問し続けますと言う。 彼は終わった話題にも終わった人にも、当たり障…

Liliopsida, Liliales, Liliaceae,

ベランダのプランターの中のチューリップは2つを残して全て引っこ抜かれていた。8つ球根を植えたから犯人は6つ引き抜いたことになる。引き抜かれたチューリップはどこにも見あたらないし、土もこぼれていないので人の仕業に違いない。 手っ取り早く助けてく…

11行の文を書こうとして、1行目は「だ」で始まらなければいけないので、「だ」で始まる言葉を考えたら、子供の頃アンパンマンで見た「ダダンダン」しか浮かばなかったのでせつなくなって書くのをやめた。

「行動には全て明確な対象がいてこそ」彼女は言った。

「つまんない」ばっかり私が言っていたら、ある日母が「つまるようにしなさいッ!」って叫んだ。 から、私はそれから物事つまるようにつまるように、そればっかり頑張ってる。 ていうのは嘘で、それを言われたときなんじゃそりゃとは思ったけど全然心に堪え…

Rose Tyler

彼に出会って彼女は特別を手に入れた。でもそれは彼女が特別になったんじゃない。紹介のされ方は常に「友達」で、「パートナー」だけど「パートナー」じゃない。 彼はこの全宇宙で唯一の存在だけれど、彼女は違う。彼女のサポートがなければ彼の偉業は成し遂…

空を飛ぶ夢を見た

現実の私は「空を飛ぶ夢を見れなくなってしまった」「空を飛ぶ夢をもう一度見たい」なんてずっと言っているけれど、本当は忘れているだけで、私は空を飛ぶ夢を頻繁に見ている。 いつも空を飛び始める瞬間に、現実の私のことを考える。最近見てないみてないっ…

病院の西側エレベーターが7階に到着し(それは7階でなくてはならない)扉が開いてエレベーターホールにいるものを見た瞬間女性はエレベーターを降りる間もなく失神したのだけどその女性がホールに上半身を、下半身をエレベーター内に残したまま前のめりに卒…

朝がこない世界で、私は在日の集団に追われている。仲間も在日だ。多くの集団がいてそれぞれ協力したり追いかけ回したりしているようで、住宅街は騒々しい。日本人は家にこもり、もし目撃しても知らんぷりをしている。勿論それは賢明で、正しい道だと思う。 …

僕にはストレートの柔らかい黒髪をいつもツインテールにした可愛い娘がいる。10歳だ。妻は1ヶ月前に死んだ。自室のドアノブに着物の紐を結びつけて。自殺だった。 僕は妻のことを死ぬほど愛していたから、それはもう悲しかったし、裏切られたような気持ちさ…

ロハスな連続殺人 白紙で投函されたメモはどこへ? 3年前から等間隔に立ち続けてる宇宙人は今も健在で、赤い目をチカチカさせている。 道に猫砂のようなものが撒かれていて、なんだっけってなって、シャリシャリ踏みながら10歩歩いて冬の校庭にあったのと同…

でも多分答えは出てる。私が子供の頃人形に感じた感情そのままな気がする。すごく渾身の力を込めて首を絞めたいけど、それをしたらいけないってわかってるあの感じ。変な感じ。8割9割まで力を入れて、慌てて泣きながら謝るあの感じ。でもまた力を込める。殺…

締め切り前でごはんを作る気力がなかったのでゼリアに行った。 斜め奥の席では女子中学生2人が延々携帯をいじってて、 隣の席では今にも寝そうなおじさんが延々白ワインを飲んでた。 「ねえフェラって10回言ってみ?」はにかみながら中学生が言って、 「フェ…

小学2年生か3年生の、国語の授業のでやった、説明文をまだ覚えてる。 お風呂洗いの説明文で、「お風呂の角から、ぼくは力を込めてこすりました」みたいな、やつ。 お風呂洗うときいつも思い出す。 他にも、すごく時間をかけてやった物語とか、苦手だったひら…

僕の大事な私さんに

UV/他人の見た夢2

女の子二人と校庭を横切っていると、テニスコートの審判台の上から白くてまるいおやじが半裸で声を張り上げた。 「今日は紫外線の強い日です。飛行機も落ちるので注意して下さい」 飛行機?と思って空をみると、2つの小さな飛行機が白い柔らかな尾を引きなが…

壁のうすいうすいアパートに 恋人と義父と住んでいて 義父はせみ男だ。 義父はたまに帰らなくなる。 恋人によると、せみ男の習性「冬眠」だそうだ。 1週間のときもあれば3ヶ月の時もある。 恋人ももう3日帰ってこない。 恋人に電話をかけると、「しばらく帰…

姉妹の会話

「東京では冬でも外に洗濯物が干せるわ!」 「そうね。でも凍み大根は作れないわ」 「……っ!」 「そう、凍み大根は作れないのよ」 「凍み大根……愛しの凍み大根……」 「ねえ、夢ばかり見ていられないのよ。私たち、凍み大根から離れては生きていけないわ」 「…

他人の脳髄を浴びる

映画のキャラクターに手を引かれて、私は走る。横長に大きい頭をしていて、真っ黒い坊主頭、私の左手をぐいぐいと引っ張っていく。 私の右手には不思議な形をした小判が2枚。これで着替えの着物を買いに行く。着物の裾がもつれて走りにくい。 転びそうになり…

夜中にカウボーイを見た。 背の高い細身の30か40代の男の人で、口髭を蓄え、左手に通勤鞄を持ち、プレーントゥの黒の革靴を履き、ポンチョからグレーのスラックスを覗かせ、頭には鍔の広いカウボーイハットを被っていた。 ガンベルトはつけていなかった。い…