久しぶりに青い光がついたその名前に、やっぱり花柄のパンプスを思い出す。 階段を下りながら可愛かったから後ろから声かけたんだ。それ素敵ですねって。華がないって言われてとりあえず花をと思って買った安物だって言ってた。かわいいひとだなと思った。 …

早く行けと背中を蹴られたから、私は飛ぶため海に落ちた。こういうときはもういつでも飛べる。落下していく中最初に力を入れて浮上するときと、うっかり高度を落としたときが難しいけど、左手に重い鋏を二本持っていてももう落ちることはない。現実世界の私…

青い光を静かに発して携帯が世界を巡回してる 紫色には光らない。メールはこない 箱を開けた 大したことなかった

新宿からまっすぐ総武線に乗って帰宅するときは何故か毎回泣く羽目になっている気がする。 茨城県土浦市にある笹原工務店さんにいる、受付の若いお姉さんを探してます。１度しか会ってないのですが、別れ際の彼女の表情がすごく気になっています。知ってる人…

誰も悪くなくて、正当で、正しくて、良いことのはずなのにどうして気を抜くとなんでかとても悲しくて泣きそうになるのか、よく、わからない。よくわからないまま電車のなかでウッカリ涙止まらず、見知らぬ人に大丈夫ですかと言われてびっくりして、慌てて顔…

お正月で着物が着たかったけど髪の毛だけやってもらって結局着物は私だけ着れなくてでも君との約束があるのにと思いながらフェイクファーのジャケットに袖を通す。けどなにもかもが嫌になって（髪型が決まらなかったり靴が気に入らなかったり小物が見あたら…

他の人への褒め言葉を聞く度におまえにはそれがないと言われているようでとても惨めなきもちになる すてきなわだいのきりかえし、かんがえかた、ようし、あたまのなかみ、

秋晴れの清々しい陽が注ぎ込む車内で、ものすごいパンクファッションのお兄さんの、右手に下がった、へろへろになってる、トートバッグの中の、コカコーラのペットボトルとタッパーに入ったスパゲティナポリタン。 付け合わせがあるわけでもなく、大盛りで、…

毎朝家から職場まで川を3つ越えて出勤する。新しい家の駅前の電柱に「川が氾濫したらここ2m浸水だから。ここ！ここまでね！ここまで水くるよ！」って私の目線50cm上くらいに赤いテープが巻いてあって、すごい眩しかった。 出勤してからインターネッポでハザ…

何かの実習か、研修のためらしい。新しい人が来ては二人でどこかに消える。離れで実習プログラムを教えているんだと誰かが言った。背の高い黒いロングヘアの美しい女性、そのあとは背の低い可愛らしい女性。 いやなものを見ようとするときは片思いの相手に告…

朝の帰り道、時間を超えながら黒いワンピースを揺らして移動する彼女のことを思い出す。左手の薬指だけに遠心力がかかって、私は金本航平を呪う物語のあらすじを考え、ごみ収集車のしくみを学ぶ。 猫はわたしだ！

大好きなお客様に、「25歳くらいからは、結局自分の好みを何度も反芻しているようで」と言われて、私は君や誰かのことを思い出して「わかります」と言う。 ベンヤミンの自殺方法を聞き私が岡本太郎の好きな言葉を返すとアセファルの話が帰ってきてパサージュ…

性交がしたくてたまらなくて以前したそれを思い出して悶々としてるときってみんなどうしてるのだろう？私は大抵いつのまにか寝てる。 ふとしたことから私の両親と君が会って、何かがあって、君は外で待っていて、私は君と話をしたくなくていたたまれなくなっ…